優和スタッフブログ

消費税の軽減税率

消費税の増税については、現時点で増税されるかどうか決まっていない状況ですが、一応のところ平成26年4月から8%となり、さらに平成27年10月からは10%となる見込みです。
自公政権は10%となった段階で「軽減税率の導入を目指す。」としています。この「軽減税率」とは、既にみなさんご存知のとおり、主に食料品などの生活必需品について、通常の税率より低い税率を適用するというものです。ではこの制度、実際に他の国ではどのように運用されているのか、ちょっと興味本位ではありますが調べてみました。
ドイツでは、ハンバーガーをお店で食べると飲食サービスとして19%の消費税がかかりますが、テイクアウトすると食料品として軽減税率が適用されるそうです。ただ、ドイツ国内のマクドナルドでは、店内も持ち帰りも同じ値段で売っているという情報もありました。本当に税が正しく価格に転嫁されているのか、いささか微妙な感じです。
同じハンバーガーでも、イギリスでは温かいものは外食とされ普通税率である17.5%が課税されるのに対して、冷凍品であれば食料品となるので無税(厳密にはゼロ税率)なのだそうです。
そのイギリスで、何とも不思議なのはチョコ・ビスケット・ケーキの関係です。チョコ自体は菓子として17.5%の普通税率が適用されるそうですが、ビスケットやケーキは食料品として無税です。しかし、チョコがけのビスケットはさすがに食料品と言うよりは菓子だろうということで普通税率が適用されます。ところが、チョコがけのケーキは食料品として無税のままなのだそうです。この3品それぞれの関係も如何なものかとは思いますが、私からすれば、そもそも「ケーキ=食料品」という感覚がちょっと理解しにくいかと…。
また、フランスではキャビアが19.6%の税率なのに、トリュフとフォアグラは軽減税率が適用されるので5.5%だそうです。日本では3つとも高級食材だと思いますが、どうやら日本と違って、フランスではキャビアの一人勝ちで、トリュフやフォアグラは結構肩身の狭い思いをしているかもしれません。
有名どころでは、カナダのドーナツに触れないわけにはいきません。5個までは5%の消費税がかかるのに対して、6個以上だと無税。ということで、カナダには「ドーナツクラブ」と言うものが存在しているらしく、ドーナツ屋の前に購入者が集まり、みんなの購入個数が6個を超えたら店に買いに行くという、とても微笑ましい光景が見られるそうです。6個以上で買えばそれをどう分けようが買った者の勝手というわけです。なんか思いっきりグレーゾーンに足を踏み入れている気もしますが…。
他の国のことなので、ユニークな事例をピックアップしましたが、実際に日本で軽減税率が導入されたら、いったいどのようになるのでしょう。
もし本当に導入するのであれば、事業者や消費者が判断に困ることのないように、可能な限り品目を限定し、事務負担を増やさないような制度設計を考えていただきたいものです。
                                                                埼玉本部 吉田


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