優和スタッフブログ

税金・会計

新型コロナウイルス感染症拡大による支援策

政府は4月23日にまとめた月例経済報告で、新型コロナウイルスの感染拡大によって、景気が「急速に悪化しており、極めて厳しい状況」との認識を示しました。一方で、国民ひとりあたり一律10万円給付など、緊急経済対策を行っています。

新型コロナ禍に対する支援策は、「個人(世帯向け)」と「事業主向け」に分けることができますが、ここでは「事業主向け」の支援策のうち、「給付(もらえる)」制度について、まとめてみました。

1、「持続化給付金」

営業の自粛などで業績が悪化(売上げ半減)した場合

2020年で特に厳しい月(1~12月)の売上げが前年比50%減少した場合、 その月の売上げを年換算した額を、昨年1年間の売上げから引いた減少分を給付する制度で、中小企業の場合は上限200万円、個人事業主は100万円となります。

2、「雇用調整助成金(コロナ特例)」

従業員の方に休んで頂く場合

休業等助成(中小企業なら最大10分の9まで)を受けることができ、助成率は企業規模・雇用条件で変動します。

3、「小学校休業等対応助成金」

従業員にお子様がおられる場合

小学校等休校で労働者が有給休暇を取得された場合、1日あたり8,330円を上限に賃金相当額が助成されます。

4、「小学校休業等対応支援金」

フリーランスの方でお子様がおられる場合

小学校等が休校となり、休業したフリーランスの方を対象に、1日あたり4,100円(定額)を助成されます。


上記のうち、「雇用調整助成金」は、雇用を維持しながら休業した企業を国が支援する制度ですが、利用が思うように広がっていないようです。厚生労働省は必要な書類や記載項目を減らすなど、手続きを簡素化するなど、コロナ禍による雇用の減退に危機感を持っています。「今回は政治判断であって、どんな企業でも申請してほしい」報道もあります(2020/04/24  日本経済新聞)。

事業主向けには今回ご紹介した「給付」以外にも「貸付」や「支払延長」などの支援策や、休業等の協力に対する「協力金」を支給する自治体もあります(東京都、神奈川県、千葉県、愛知県、大阪府、兵庫県など)

これらの支援策の活用術を含め、事業を展開される皆様のサポートを幅広く行っております。

お悩みの方がおられましたら、お気軽にご相談下さい。

京都本部 坂口


換価猶予の申請

新型コロナウイルスの感染拡大により事業にも大きく影響が出てきている方も多いかと思います。それによりただちに納税をするのが困難な場合には換価猶予の申請を行うことができる可能性があります。換価の猶予を受けた場合には、分割して納付することとなります。延滞税も発生しますが、申請せずにいる場合とでは年率も変わるため提出した方が有利となります。

換価の猶予の要件としては以下となり、その全てを満たす必要があります。

  イ 納付すべき国税を一時に納付することにより、その事業の継続又は生活の維持を

    困難にするおそれがあると認められること。

  ロ 滞納者が納税について誠実な意思を有すると認められること。

  ハ 滞納者から納付すべき国税の納期限から6月以内に換価の猶予の申請書が提出されていること。※1

  ニ 納付すべき国税について納税の猶予の適用を受けている場合でないこと。

  ホ 原則として、換価の猶予の申請に係る国税以外の国税の滞納がないこと。

  ヘ 原則として、換価の猶予の申請に係る国税の額に相当する担保の提供があること。※2

※1 場合によっては税務署長の職権により認められる場合もあります。

※2 以下の場合は担保の提供不要となります。

  ① 猶予を受ける金額(未確定の延滞税を含みます。 )が 100 万円以下である場合

  ② 猶予を受ける期間が3か月以内である場合

  ③ 担保を提供することができない特別の事情がある場合


【猶予の期間】

換価の猶予を受けることができる期間は、1年の範囲内で、申請者の財産や収支の状況に応じて、最も早く国税を完納することができると認められる期間に限られます。

現在、国会で審議されている納税猶予の案では令和2年2⽉1⽇から同3年1⽉31⽇までに納期限が到来する、所得税・法⼈税・消費税などの税金を事業等に係る収⼊が前年同期に比べておおむね20%以上減少している方に限り延滞税を免除するという話が出ております。

納税猶予について知りたい方は最寄りの税務署または税理士法人優和までご連絡ください。

京都本部 近藤


中小企業者の定義の見直し

平成31年4月1日以後に開始する事業年度から租税特別措置法上の中小企業者の範囲が縮小され、中小企業者として今まで適用することが出来ていた中小企業経営強化税制や中小企業投資促進税制、賃上げ等に係る税制など中小企業者向けの特例税制の適用が受けられなくなる法人が今回の見直しで出てきます。

まず改正前の中小企業者の定義ですが、下記のようになります。

  • 資本金の額または出資金の額が1億円以下の法人
  • ただし資本金の額または出資金の額が1億円超の法人(以下、大規模法人)に発行済株式等の2分の1以上を所有されている法人、および2以上の大規模法人に発行済株式等の3分の2以上を所有されている法人を除く

となっていました。これは間接保有を含まず、直接保有のみで判定する点がポイントです。

改正後では②の大規模法人に次の法人が追加され、判定対象の法人の発行済株式等から自己株式または自己の出資を除外するものとなります。

【大規模法人に追加された法人】

・大法人による完全支配関係がある法人

  これは直接保有だけでなく、間接保有も含められます。

・100%グループ内の複数の大法人に発行済株式等の全部を直接または間接に保有されている法人

   (例) 親:大法人(資本金5億以上の法人)→

      子:大法人100%支配の資本金1億円以下の法人→

      孫:子50%支配の資本金1億円以下の法人

      今まで孫は中小企業者に該当していたが、改正後では中小企業者に該当せず。

という具合に令和2年3月決算法人については持分関係が何階層にも及ぶ企業グループの法人に対する中小企業者の租税特別措置法の適用の可否判定には今一度慎重なチェックが必要になります。

京都本部 加藤


確定申告期限の延長

毎日新型コロナウイルスのニュースで、心配がつきませんね。

うがい、手洗いをしっかりと行い栄養と休息をしっかりと取ってウイルスに負けない毎日を過ごして行きましょう。

さて、毎年この時期は確定申告の追い込み時期です。納税者の方も、税務署の職員の方も会計事務所もてんてこまいだったりします。今年はいつもと様子が変わりましたね。

令和元年分は申告期限、納税期限とも延長されます。

 所得税・贈与税;3月16日→4月16日

 個人消費税  :3月31日→4月16日

所得税の青色申告承認申請や青色事業専従者給与に関する届出(変更届出)等延長の出来るものと出来ないものがあります。

法人税関係については、本日においては未定、現行のままです。

延期されているとは言え、ギリギリまで置いておかずに準備の出来る方はどんどん進めてまいりましょう。 

 京都本部 下田


空き家譲渡の特例(所得税関係)

1.概要

被相続人から相続した居住用不動産(空き家等)を譲渡(一定の要件を満たした譲渡)した場合には、その譲渡所得について3,000万円まで控除するという特例(以下「空き家譲渡の特例」といいます。)があります(措法35③)。

2.申告書作成の下準備

空き家譲渡の特例の適用が可能な不動産を譲渡した場合には、申告書を作成する前段階で、当該空き家の所在する市区町村から、被相続人居住用家屋等確認書(以下「確認書」といいます。)を取得する必要があります。 この確認書の取得のためには、被相続人居住用家屋等確認申請書(以下「申請書」といいます。)を提出しなければならず、この申請書には次のものを添付しなければなりません。

(1) 被相続人の除票住民票

(2) 相続人の住民票

(3) 売買契約書

(4) 閉鎖事項証明書

(5) 水道などの閉栓証明書

(6) 譲渡までの写真

(7) その他一定の書類

以上の書類を揃えて申請書を提出すると、順調にいけば1週間~2週間で確認書を取得することができます。

3.手続規定

相続人から空き家譲渡の特例の相談を受け、適用の可能性が高かったとしても、申告期限までに十分な時間がない場合には、難しい案件になることに留意する必要があると考えます。 この空き家譲渡の特例は、手続規定が厳しいので、申告書はもちろん添付資料についても期限後の提出を認めていません(災害等の宥恕規定はあります。)(措法35⑫)。

したがって、当初申告ですべての書類を揃えて提出しなければ、原則として適用が受けられないことになります。

  今回、個別の適用要件や計算方法には具体的に触れておりませんが、出口に至るまでには、細かな要件等の確認を重ねる必要があるかと思われます。

茨城本部 宮本


重加算税

重加算税とは法人税等の税務調査において隠蔽又は仮装に該当する場合のものが見つかった際に本来納めるべき税金に追加で加算する税金になります。

仮装又は隠蔽に該当することとしては、二重帳簿の作成、棚卸資産の除外、帳簿書類の隠匿、虚偽記載等その他一定のものがあります。

重加算税の税率は35%~40%となり、地方税では事業税も同様の制度があるため追加で支払う必要が生じます。

また、税金を追加で払う場合は延滞税というものがかかってきます。

延滞税は利息計算のように支払うべき税金に対して支払うまでの日数に応じて一定の税率が課されるものとなり、最初の2か月は年率2.6%、それ以後は年率8.9%(平成30年1月から令和1年12月まで)ととして計算されます。

後日、修正申告を提出する場合には法定納期限から1年を経過する日の翌日から修正申告書を提出した日までは延滞税の計算期間から控除(期限内申告した場合)またはその申告書提出後1年を経過する日の翌日から修正申告書を提出した日までは延滞税の計算期間から控除(期限後申告した場合)されます。

しかし、重加算税を受ける場合はこの適用がなく、重加算税を受ける年から今までの期間に対して延滞税がかけられます。

そのため重加算税を受ける場合は35%~40%以上の税金が余分にかかってしまいます。

京都本部 近藤


手間のかかる軽減税率はこのまま続くの?

軽減税率が導入され1ヶ月が経ちました。対策に追われていらっしゃった皆様もようやく落ち着いて来られたのではないでしょうか。さて10月が終わり、軽減税率での仕入れや売上の帳簿をつけていて頭を悩ませたことはありませんか?

11月13日付のNHKニュースで飲食料品の消費税率を8%とする軽減税率の制度について、中小企業の70%以上が見直しを求めているという調査結果が出ていました。この調査は中小企業の経営者でつくる「中小企業家同友会全国協議会」が先月、全国の中小企業1万4000社余りを対象に行い1300社余りから回答を得たものだそうです。現行の酒類と外食を除いた飲食料品の税率を8%に据え置く軽減税率について尋ねたところ、

「再検討すべき」…74.3%

「現行通りでよい」…14.1%

となったそうです。

再検討すべきとする理由については、税率が複数になり会計が煩雑となったことや閉店前のいわゆるレジ締め作業に時間がかかりすぎることなどがあげられていました。

私たちも実際に飲食店の税務処理を行うと、非常に煩雑なったことを実感します。税務を専門に扱う私たちでもそのように感じるのですから、飲食店などを本業とされている経営者の方はさぞ頭を悩ませておられることと思います。消費税の軽減税率で恩恵を受けるはずが、煩雑になった分余計に手間や人件費が掛かってしまい、本来の業務に集中できないようなことになってしまっては本末転倒です。

京都本部 田村(京)


外注化

消費税が10%になったことで、最近、従業員給与を外注化、つまり、請負契約にしませんか というセミナーが増えてきているようです。

首都圏では、外食の人材不足が深刻で、人気の店舗でも時給1300円以上、交通費支給、仕事が大変な職場なら1500円でも集まらない、来たとしても総時間が制限される留学生が多いといわれています。

また、もっと深刻なのは地方や郊外の外食チェーンなどです。

そのため、少しでもいい条件をと 以前は社宅を準備するといったことが盛んに言われました。住宅手当ではなく、社宅にすることで、会社、従業員ともに社会保険負担を減らし、かつ、従業員の税金負担も減らしながら手取りを増やす方法です。これは、交通費にも使われてきました。

ここまでは、ある意味、年々増え続ける税金や社会保険に対するいわば自己防衛ともいえる範疇で、給与所得控除が削られた役員報酬同様、社保も含めたタックスプランニングとも言えます。

ただ、冒頭にお話しした従業員給料の外注化が、注目を集める中、労働契約を請負契約に変えれば、会社は社会保険負担もなく、なお、消費税が控除できる、そして 社員の手取りも増えてウィンウィンといった安易なうたい文句には注意が必要です。

外注で頻繁に出てくるのは一人親方と呼ばれる建築現場におけるものですが、これを外食業界で導入しよう、それも大々的にといった手法はかなりの部分、賭けになります。

税務上では、外注か給与かは常に争われる問題で、形式上ではなく実質がどうなのかが問われます。否認されれば、従業員との契約自体をまた戻すなど、人材を集めよう、定着率をあげようとしたことが、逆に作用するかもしれません。

京都本部 吉原


事業承継対策と認定支援機関

「令和元年版高齢社会白書」(内閣府)によると、65歳以上の高齢者人口は3558万人で、令和47年(2065年)には約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上になることが推計されています。

帝国データバンクの2019年1月時点での調査によれば、社長の平均年齢は59.7歳となり、過去最高を更新しています。企業においても経営者の平均年齢は年々上昇傾向で推移しており、円滑な事業承継が求められています。

身内等に後継者がいれば問題はありませんが、「後継者が不在」「後継者はいるが継ぎたくない」といったケースの場合、企業としては「廃業」もしくは「第三者承継(M&A)」を検討しなければなりません。

中小企業を廃業から救い、事業承継の問題解決を促すために、事業承継時の贈与税・相続税の納税が猶予になる事業承継税制(特例措置)が設けられました。

非上場の株式等を先代経営者から後継者が相続又は贈与により取得した場合において、経営承継円滑化法に係る都道府県知事の認定を受けたときは、相続税・贈与税の納税を猶予及び免除されます。ただし、この制度の適用を受けるためには、認定支援機関の指導・助言が必要になります。

京都本部 細井


人生100年時代を生きる

数年前までは100歳を超えるとマスコミに取り上げられ、多くの方が名前を覚えるほど注目を集めていましたが、今は「人生100年時代」と言われるほどの長寿社会となりました。一方で、老後資金が2,000万円不足するという金融庁の報告書問題もあり、将来の資金をいかに確保していくか、「備え」に対する関心が高まっています。

そんな中、私的年金のうち個人が運用手段を選ぶ「確定拠出年金」の加入者が増加しています。日本経済新聞は「企業型と個人型(イデコ)を合わせて加入者が850万人に達した」と報じています。

公的年金に対する不安感もあり、自ら運用し老後の「備え」を行う手段として注目を集めています。

確定拠出年金は、税制上3つの優遇措置があります。

  • 年金制度や働き方による上限はありますが、掛け金は所得控除の対象となります。
  • 預金や投資信託など、利息や値上がり等の運用益に対して税金がかかりません。
  • 積立資産を受け取る際、退職所得控除・公的年金等控除を受けることができ、税金負担を軽減することができます。

また、「中小事業主掛金納付制度(イデコプラス)」は本人だけではなく、企業が掛け金の一部を負担し、会社と従業員が合わせて積み立てることが可能です。企業は拠出金を損金として計上することができ、従業員は税金や社会保険料を増加させることなく、運用資金を増やすことができます。

事業者の事務負担の増加や、原則60歳まで引き出すことができないなどデメリットも存在しますが、資産形成の支援体制が整えば優秀な人材確保にも期待できます。メリット・デメリットを勘案しながら、導入を検討されてみてはいかがでしょうか。

京都本部 坂口


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