トピックス

優和ビジネスブログ

税理士法人優和の全国のスタッフが交代で、会計・税務に関する役立つ情報を提供しています。

投資信託等の二重課税調整について

 今年も確定申告の時期がやってきました。この時期になるとお客様から確定申告関連の書類をお預かりするのですが、その一つに「特定口座年間取引報告書」というものがあります。これは証券会社を通して年間に株式を売買した譲渡損益及び納税額だとか株式及び投資信託等の配当の総額及び納税額が記載されたものですが、令和2年分より様式が少し変更となりました。配当等の額に「上場株式配当等控除額」という欄が新たに加わったのです。

 令和2年1月1日以降の外国資産に投資する投資信託等(主としてオープン型証券投資信託のUS-REIT等)の分配金に対し日本での源泉課税にあたり外国での課税分を考慮して計算されることとなり、その外国での課税分が記載されております。

 令和2年1月1日以前は外国資産の配当については外国での課税後の収益に直接国内での所得税が課税されており、所謂二重課税の状態でしたが、この調整により外国資産の配当の総額に課税されるため国内での税引き後の分配金がその分増える結果となりました。

 特定口座内での調整はそこまでですが、確定申告においては更に二重課税の調整が行われます。

 そもそも配当所得については二重課税の回避という観点から配当控除という税額の控除が設けられておりますが、本来の趣旨は(少々雑で乱暴な言い回しとなりますが)自分の会社で儲けた税引き後の利益に出した配当について更に税金を課すことに対する措置であり、外国資産等の配当はその趣旨に馴染みづらいことから、外貨建資産の割合と株式以外の資産の割合がいずれも75%以上の投資信託等については配当控除を受けることができず、それ以下でも割合が高いものについては配当控除の率が低くおさえられております。(これについては、特定口座年間取引報告書の1枚目だけだとその判断がつきませんので2枚目以降の配当等の交付状況から外貨建資産割合と非株式割合を確認する必要があります)

 多くのUS-REIT等はこの割合に制限がなく、約款規定もないことから配当控除を受けることはできませんが、最初に触れた「上場株式配当等控除額」について外国税額控除を受けることにより二重課税を回避することができます。この外国税額控除については、正式には「分配時調整外国税相当額控除」といい、確定申告書上は外国税額控除と同一の欄(外国税額控除等)に記入することとなります。(昨年の確定申告書には、この等がありませんでした)

 最後に個人的な私見となってしまいますが、昨今のグローバル社会において一層複雑化する金融商品についてその課税方法もそれに追随するかの如く難解となり、納税者はもとより、税理士、課税当局ともにその判断に苦慮しております。

本来税制は公平でわかりやすいものでなければならず、もう少し簡素化の動きがないと、このままではあるべき納税額が不明確になってしまうという申告納税制度の根幹にも影響が出てきてしまうのではないかと思えてなりません。

埼玉本部 菅 琢嗣


在宅勤務に係る従業員の費用負担について

昨今の新型コロナの影響により在宅勤務する従業員が増えていると思います。これに関して国税庁が質疑応答集を公表したので、下記に代表的なものを記載いたします。

(1)在宅勤務手当について

在宅勤務に通常必要な費用について、その費用の実費相当額を清算する方法により、企業が従業員に支給する一定の金銭については、従業員に対する給与として課税する必要はありません。

(2)在宅勤務に係る事務用品等の支給

企業が所有する事務用品等を従業員に貸与する場合には、従業員に対する給与として課税する必要はありませんが、企業が従業員に事務用品等を支給した場合(事務用品等の所有権が従業員に移転する場合)には、従業員に対する現物給与として課税する必要があります。

(3)業務使用部分の清算方法

在宅勤務手当としてではなく、企業が在宅勤務に通常必要な費用を清算する方法により従業員に対して支給する一定の金銭については、従業員に対する給与として課税する必要はありません。

(4)通信費に係る業務使用部分の計算方法

 ①電話料金

 ・通話料 
  通話料(基本料金を除く)については、通話明細書等により業務のための通
  話に係る料金が確認できるので、その金額を企業が従業員に支給する場合に
  は、従業員に対する給与として課税する必要はありません。

 ・基本料金 
  基本料金につては、業務に使用した部分を合理的に計算し、この金額を従業
  員に支払うのであれば、給与として課税する必要はありません。

 ②インターネット接続に係る通信料

 こちらも基本料金と同じく、業務のために使用した部分を合理的に計算し、こ
 の金額を従業員に支払うのであれば、給与として課税する必要はありません。

書面の都合上、具体的な金額の計算方法等は、割愛させていただきますが、従業員とのトラブルを避けるためにも、具体的な支払方法や、計算方法を取り決めしておく必要があると思います。

ご不明な点等ありましたら、税理士法人優和までお尋ねください。 

東京本部 佐藤芳明


不動産管理会社の設立はいかがでしょうか

 『税金が高過ぎる!何か減らす方法ない?』顧問先に訪問し社長様と話していて良く言われる言葉です。ここで言う税金とは法人税ではなく所得税を指しています。例えば、給与所得における給与所得控除を見ても令和元年分迄は、上限年収1,000万円超の給与所得者について給与所得控除220万円が控除されていましたが、令和2年分以後は上限年収が850万円超と年収の上限が下がりさらに給与所得控除も上限195万円となったため高年収の給与所得者は実質増税となりました。

 今回のテーマは上記の様な給与所得ではなく、個人でマンションやアパートを貸している大家さんの不動産所得についての記載となります。

現在、所得税の最高税率は45%。さらに所得に対して住民税10%も課税されるので不動産所得がたくさんある大家さんの場合、所得の55%は税金の支払となってしまいます。例えば、大家さんの不動産所得が1億円あった場合、累進税率のため丸々55%まではいきませんが、それでも5,000万円近くが税金の支払いとなるでしょう。このように所得税は法人税などに比べ税率が高いためせっかくの不動産収入の大半が税金として消えてしまいます。

 このような不動産所得の多い大家さんの場合、不動産管理会社の設立が良いかもしれません。不動産管理会社にも色々なパターンがありますが、なかでも一番多いパターンである不動産管理のみを行う会社を設立した場合を見てみます。これは土地の所有者も建物の所有者も個人である大家さんのままで、会社はこの個人の大家さんから管理委託契約によって建物や土地の管理委託を請負い大家さんから管理手数料をもらう形態です。

 例えば、上記の大家さんを代表とする不動産管理会社を設立し、法人へ管理手数料として年間1,000万円支払ったとします。その不動産管理会社に支払われた1,000万円については、代表となった大家さんに対して会社から給与を支給し、給与所得控除を活用することにより税負担が軽減されます。仮に500万円支給したら給与所得控除は144万円なので、この144万円に所得税率を乗じた税額が軽減されたことになります。(今回の大家さんの場合は所得税、住民税合わせて約80万円の軽減。給与から給与所得控除を差引いた給与所得は他の所得と合算となります。)

また、法人へ支払った管理手数料のうち、代表である大家さんへ支給した給与以外については、親族を従業員として雇用し給与を支払うことにより大家さんより所得税率の低い親族へ所得の分散を図ることができます。もし同一生計の配偶者に給与支給する場合、個人事業のままでも青色専従者給与により経費計上はできますが、専らその事業に従事するなど様々な制約があり、その配偶者に他の給与所得がある場合青色専従者給与の適用はできませんので、このようなケースでも両方の会社から給与支給できる点も不動産管理会社設立のメリットといえます。

このように、不動産管理会社の設立は所得税額の軽減だけでなく、管理手数料を支払うことにより収入が分散するため個人財産の蓄積を防ぐことができ相続税対策にもなります。

 ただし、会社と個人間の不動産管理業務委託契約書、従業員の出勤簿、清掃チェック表、入居者一覧表、入金管理表、通帳や領収書などを適切に管理し、不動産管理業務が行われている実態があることが大前提となります。また、管理委託手数料を法人へどのくらい支払うかについても状況によっての判断となりますので、もし、不動産管理会社の設立にご興味がございましたらお近くの税理士法人優和までご相談ください。

東京本部 井上 賢亮


「賃上げ・投資促進税制(所得拡大税制)」の見直しについて

コロナウイルスの感染拡大が続きついに都市部では2度目の緊急事態宣言が発令されました。各事業者の方々は以前厳しい状況が続きますが早期に収束することを願うばかりです。

この時期になると税制改正が話題となりますが、今回は[ウィズコロナ・ポストコロナの経済再生]が掲げられております。その中でも所得拡大税制の変更について確認したいと思います。

・大企業向け「賃上げ・投資促進税制」の見直し

改正前では「雇用者給与等支給額-比較雇用者給与等支給額の15%」の税額控除であったが、改正後は「控除対象新規雇用者給与等支給額の15%」の税額控除に変更となります。

現行制度が、継続雇用者の増加分について判定の基準としていましたが、改正後の制度は

新規雇用者に対する支給額を判定の基準としています。

適用要件は下記の通りです。

適用年度:令和3年4月1日~令和5年3月31日までの間に開始する各事業年度

適用要件:

①【新規雇用者給与等支給額≧新規雇用者比較給与等支給額×102%】

②【雇用者給与等支給額>比較雇用者給与要支給額】

※「新規雇用者給与等支給額」とは、国内事業者において新たに雇用した雇用保険一般保険者(支配関係がある法人から異動した者及び海外から異動した者を除く)に対して、その雇用した日から1年以内に支給する給与等の支給額

※「新規雇用者比較給与等支給額」とは、前期の新規雇用者給与等支給額

※「控除対象新規雇用者給与等支給額」とは、新規雇用者給与等支給額と雇用者給与等支給額から比較雇用者給与等支給額を控除した金額のいずれか低い金額

教育訓練費の額が、前期教育訓練費と比較して1.2倍以上の要件を満たす場合には、控除率が15%から20%に引き上げとなります。

控除上限は該当の事業年度の法人税額×20%までとなります。

中小企業向け「所得拡大促進税制」の見直し

大企業とは別に、中小企業では現行制度の枠組みを維持しつつ適用要件の見直しと適用期限を2年延長することとされました。

要件については下記の通りです。

改正前:継続雇用者給与等支給額≧継続雇用者比較給与等支給額×101.5%

改正後:雇用者給与等支給額≧比較雇用者給与等支給額×101.5%

また、教育訓練費増加等の要件を満たす場合に「雇用者給与等支給額」が前年度比2.5%以上であれば控除率が15%から25%に引き上げられることとなります。

興味・質問等ございましたら、ぜひ税理士法人優和までご相談ください。

東京本部 有本


新型コロナウイルス感染症拡大防止への税務上の取扱について(更新)

 テレビをはじめとする各種メディアで感染者数の拡大が続いていることの報道が続いています。いつ収束するかもわからない状況ではありますので、国としても昨年の3月よりコロナウイルス感染症拡大防止対策として、税務申告などでかなり柔軟な対応ととってきました。当初昨年の3月にその取扱の内容が公表されたのですが、昨年12月15日に新たに更新されましたので、そちらを中心にご案内しようと思います。

 ○令和元年分の確定申告について

 ほとんどの方が令和元年分の確定申告は終わっているかと思いますが、これから提出しようとしている方は注意が必要です。令和2年分の確定申告前に令和元年分の確定申告を行わないと、令和元年分が期限後申告になりますので、提出する順番にご注意下さい。(なお同時だと問題ないようです)

 また、上記取扱は各種申請書にも適用されるようで、例えば先に青色申告承認申請書を出したあとに令和元年分の確定申告書を提出した場合は、その確定申告は期限後申告として取り扱われるので要注意です。

 ○相続税の申告において相続人の一人が感染した場合の取扱い

 他の税目同様に個別の申請を行うことにより申告期限等が延長されます。ただ、あくまでも相続人単位での取り扱いになるので、申請を行わなかった方以外の相続人等の申告期限等の延長は行われないので注意が必要です。

 ○個人に対して国や地方公共団体から助成金が支給された場合の取扱い

  助成金の課税関係は以下の通り例示されています。

  <非課税>

   ・新型コロナウイルス感染症対応休業支援金

   ・新型コロナウイルス感染症対応休業給付金

   ・特別定額給付金

   ・子育て世帯への臨時特別給付金

   ・学費として支給される金品

   ・心身又は試算に加えられた損害について支給を受ける相当の見舞金

   ・新型コロナウイルス感染症対応従事者への慰労金 等

  なお、上記にはない、持続化給付金、家賃支援給付金、雇用調整助成金、GoToキャンペーン事業における給付金などは課税対象となります。

 ○医療費控除関係について

  昨年医療・衛生関係の支払いが増えた方も多いかと思いますが、それらが医療費控除の対象になるかどうか公表されましたので確認下さい。

  ・マスク購入費用 ⇒ 対象外

  ・PCR検査費用 ⇒ 医師の判断であれば対象、自己の判断であれば対象外(ただしその後陽性が判明し治療を行った場合は対象)

  ・オンライン診療に係る諸費用 ⇒ オンライン診療料、オンラインシステム利用料、医薬品の購入費用は対象、医薬品の配送料は対象外

  医療費控除の対象となる医療費は、①医師等による診療や治療のために支払った費用、②治療や療養に必要な医薬品の購入費用 などとされていますので、その原則に当てはまるかどうかで判断することになります。

 他にも納税猶予や税制上の措置もありますので、少しでも興味・質問をお持ちであれば、ぜひ税理士法人優和までご相談下さい。

東京本部 木村


確定申告に関するトピックスについて

今年も師走に入り、年末調整から確定申告へと、事業者の皆様はお忙しい日々を迎えられることと思います。ただでさえ、煩雑な作業が毎年のように改正が入ります。確定申告に関連する項目も例外ではありません。ここでは最近話題となった項目について記載してみたいと思います。

 

後期高齢者の窓口負担について

現在、75歳以上の後期高齢者の方が医療サービスの対価として支払う窓口負担は、原則1割とされています。これを2割とする対象者の方について、単身世帯で年金収入が200万円以上とする最終報告がまとめられました。

今回の議論は年金収入がフォーカスされていますが、確定申告は所得税だけではなく、保険料にも影響を及ぼすことを念頭に置きつつ、申告作業を行う必要があります。

 

住宅借入金等特別控除について

個人が住宅ローン等を利用して、マイホームの新築、取得又は増改築等をした場合、一定の要件を満たす場合に、その取得等に係る住宅ローン等の年末残高の合計額等を基として計算した金額を、居住の用に供した年分以後の各年分の所得税額から控除するものです。

具体的には4千万円を上限に、年末の借入残高の1%を所得税額から控除することができる制度です。控除の対象期間は13年間で、2022年末までの入居が条件となりました。

契約の期限は新築注文住宅であれば21年9月末、マンションや中古住宅などは同年11月末までとなっています。

贈与税との関係では、子や孫への住宅資金の贈与にかかる贈与税の非課税枠の上限1500万円が、21年12月末まで延長となりました。非課税枠は19年の消費増税に合わせて一時3000万円まで拡大されましたが、当初は20年4月に1500万円に縮小、21年4月以降は1200万円までに引き下げる予定でした。新築住宅の着工戸数は08年のリーマン・ショック後並みの低い水準とされており、上記の住宅ローン減税の特例と合わせて、住宅市場を活性化させる狙いがあります。

 

税理士法人優和は、最新の制度にもスピーディーに対応致します。気になる事項がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

京都本部 坂口


宅地の評価単位

固定資産税の第3期の納付時期が近づいてきました。

不動産をお持ちの方は、毎年4月に固定資産税通知書が送られてくると思います。

これがくると、「また固定資産税の納付か」とあまりいい感覚はもちません。

その固定資産税の中でも土地、ことに宅地の評価方法について、最近知った事柄がありますのでご紹介します。

それは、「宅地の評価単位」です。相続税や贈与税では所有者ごとに土地を評価しますので、相続税や贈与税の知識をお持ちの方はついついその感覚で所有者ごとに考えてしまいがちです。

ところが、市町村が行う固定資産税の評価では、「一体として利用している宅地」であれば、仮に所有者が違う2筆の宅地であっても一体として評価されるということです。

つまり、A所有とB所有の隣接する宅地があったときに、その2筆の宅地の上にまたがって、例えば店舗が建っていたとしましょう。

A所有とB所有ですので、2筆を別々に評価するのかと思ってしまいがちですが、固定資産税評価では、店舗の敷地として一体として利用されているととらえて、一つの宅地として評価し、按分の上AとBに固定資産税が課されるとのことです。

これで何が起こるかというと、たとえA所有の土地が、細い路地にしか面していない土地であったとしても、隣接するB所有の土地が幹線道路に面していれば、全体が高い評価額になるかもしれないということです。

上記の現象により、A所有の土地の固定資産税評価額までもが高く計算されてしまう場合があります。そのような場合には救済措置として、「土地分割評価届出書」(市町村により名称は異なる)を提出することにより、固定資産税評価額の見直しを行ってもらえることがあるようです。

異なる所有者での一体利用は珍しいケースかもしれませんが、意外とご自身の不動産の評価額を知らないケースも多いのではないでしょうか。固定資産税の納付の時期には一度ご自身の固定資産の評価がどのようになっているか確認してみるのもいいかもしれません。

京都本部 吉川


固定資産税等減免制度について

新型コロナウイルス感染症の影響により、事業収入が大幅に減少している中小企業者・小規模事業者の納税負担を軽減するため、令和3年度の固定資産税等を減免する制度が創設されています。

減免は、設備等の償却資産及び事業用家屋に対する固定資産税・都市計画税が対象となり、事業用の場合であっても土地は除かれます。

要件は以下になります。

1.2020年2月~10月までの任意の連続する3ヶ月間の事業収入が前年同期比、

 ① 50%以上減少している場合⇒全額減免

 ② 30%以上50%未満減少している場合⇒1/2減免

2.中小企業・小規模事業者であること

   (性風俗関連特殊営業をおこなう事業者を除く)

3.『認定経営革新等支援機関等』の確認

    

市町村への申請は、令和3年2月1日までに『令和3年度償却資産申告書』と下記書類を併せて提出することでおこないます。

1.新型コロナウイルス感染症等に係る中小事業者等の固定資産税等の特例措置に関する申告

2.家屋特例対象資産一覧

3.収入減を証する書類

4.特例対象家屋の事業用割合を示す書類(青色決算書等)

5.新たに取得した特例対象家屋の事業用割合を示す書類(家屋平面図等)

申告・申請自体は令和3年1月以降になりますが、

『認定経営革新等支援機関等』の確認については、

既に受けることができますので、お早めにご準備いただけますと宜しいかと思われます。

この制度は、猶予ではなく減免(免除)となる制度ですので、

仮に対象となる方がいましたら、積極的にご活用いただくことをお勧めいたします。

ちなみに税理士法人優和は『認定経営革新等支援機関等』となっております^^v

茨城本部 渡邊


2020年消費税制改正―居住用賃借建物の取得に係る仕入税額控除

 2020年10月1日以降取得する居住用賃借建物に係る消費税額は原則控除の対象外になります。

 改正前は課税売上割合95%以上かつ課税売上高5億円以下であれば、購入した居住用建物にかかる消費税額を全額控除できました。

また、一括比例配分方式を採用している場合でも課税売上割合相当額が仕入控除の対象となりました。

 例えば前者の場合、売上高が67百万円(居住用賃貸アパート収入1百万円、その他課税売上高66百万円(内消費税6百万円))の者が22百万円(内消費税2百万円)で建物を購入した場合は従来ならば2百万円の仕入れ税額控除が可能になり、6百万円-2百万円=4百万円の納税で済みました。

 しかし、今回の改正で居住用賃借アパートのための建物購入による仕入税額控除が出来なくなるため、6百万を納税しなければならなくなりました。

 また、混合物件(居住用と事務所用が混在している物件)の場合には、居住用部分と事務所用部分を按分し、事務所用部分に係る仕入税額控除しか認められません。

 例えば、上記の例で購入した建物で事務所用部分の面積が500㎡、居住用部分の面積が100㎡であるとします。

 この場合面積比率で按分し、2百万円×500㎡/(500㎡+100㎡)≒1.7百万円が仕入控除の対象になるため、6百万円-1.7百万円=4.3百万円の納税となります。

 消費税の改正でご相談がある場合は税理士法人優和にご一報ください。

  茨城本部 大河原


法人への相続について

 相続というと通常は、その亡くなった方の配偶者や子供、兄弟などが故人の財産を承継することをいいますが、故人が生前に財産分けの意思を示すことによって、法人へ財産を遺贈することもできます。

 法人へ遺贈された財産について相続税はかかりません。それならばオーナー社長などは、個人所有の財産をすべて法人へ遺贈すれば税金がかからないのではと思いがちですが、その辺はうまくできていて、相続税がかからないかわりに様々な税負担が課せられることとなります。

 まずは法人税。要するに法人へ遺贈された財産は法人が無償でその財産を取得したこととなり、遺贈された財産に受贈益が計上され多額の欠損金がない限りその分について法人税が増加することになるという訳です。

 これだけではありません。個人から法人への遺贈についてはタダで財産を譲渡したとみなされ譲渡所得が課税されます。結局譲った側ももらった側も時価で取引されたものとみなされるわけであり、遺贈と言いながら税務上は譲渡と何ら変わりないのです。現預金の遺贈であれば譲渡所得はかかりませんが・・・。

 その他通常の相続であればかからない不動産取得税もかかり、登録免許税も通常の率で課税されます。

 もう一つ付け加えると法人が無償でその財産を取得することにより法人の株価が上昇しることによる他の株主への間接的な利益分について贈与税が課せられることも理論上は成り立つことから、注意が必要です。

 ただし、国、地方公共団体、一定の公益法人等への遺贈であれば法人税は当然のこと、遺贈した個人への譲渡所得についても租税特別措置法40条により非課税となりますので、将来相続人がいない場合などはご自身の意思をもって行うことができ有意義な選択肢となりえます。

 いずれにせよ遺言については納税額、個人の思惑等を総合的に考慮しながらより良い選択をしたいものです。

 埼玉本部 菅 琢嗣


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