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「住宅ローン控除」の延長及び見直しについて

「住宅ローン控除」の延長及び見直しについて

令和4年度の税制改正では住宅ローン控除の延長及び見直しが盛り込まれました。

今までは住宅ローンの金利よりも控除率が高く、「逆ザヤ」状態といわれていました。控除率以外にも上限額や適用要件などの変更点があるのでまとめておきたいと思います。

①制度の期間:令和7年(2025年)7月31日まで延長されます。

②控除率の引き下げ:控除率1%から0.7%へ縮減となります。

③控除期間:新築・買取再販は13年、中古住宅は10年

④借入上限額:一般の住宅は3,000万円まで、認定住宅などは5,000万円までとなっております。

⑤所得要件:合計所得が3,000万円以下から2,000万円に変更となります。

⑥床面積要件:新築住宅は50㎡から40㎡ ※2023年までに建築確認

⑦中古住宅の築年数緩和:昭和57年以降に建築されたものが対象となります。

以下は国土交通省の税制改正概要の引用となります。

興味・質問等ございましたら、ぜひ税理士法人優和までご相談ください。

東京本部 有本


事前確定届出給与について

役員に対する賞与は、税金の計算上費用にならない(損金不算入)ことはご存じの方も多いと思います。そんな役員賞与も一定の手続きを行えば、損金に参入することができます。それが、「事前確定届出給与の届出書」の提出です。

これはどういった書類かというと、株主総会の決議日から1ヶ月以内(もしくは決算開始から4ヶ月経過日のどちらか早い方まで)に、○月◯日に誰々に△△円の賞与を支払いますということを(役員毎に)明記して税務署に届け出るものになります。

つまり、支給する前に(事前に)確定している給与なので、事前確定届出給与と呼ばれています。

この役員賞与が損金算入されるもう一つの要件としては、届け出た日(所定の時期と呼ばれます)に1円の過不足なく支給するということになります。(1円でもズレると当然全額が損金不算入となります)

この届け出る日を記載するときにいつも気になることがあります。それは、土日の扱いです。普段お給料の振り込みをする際は、支給日が土日であればその前日に支給する会社様が多いかと思います。また一方、税金の納付の場合は土日が期限であれば、その翌月曜日が納付期限となります。

では、この事前確定届出給与の場合の土日はどのように扱われるのでしょうか。結論からお伝えすると、届け出た日が土日であった場合でも土日に支給することが、損金参入の要件となります。法律上は、「届け出た支給額」を「所定の時期」に支給するのが要件なので、土日になると金融期間からの振り込みができないといった事情は加味してくれません。

最近は祭日も変更になることも多いので、届出書作成の前に、今一度届出日の曜日を「事前に」確認するようにしていきましょう。

東京本部 木村


令和4年度 税制改正大綱 配当関係

令和4年度税制改正大綱では配当金関係に改正について触れられていたので紹介いたします。

一定の内国法人が支払を受ける配当等で次に掲げるものについては、所得税を課さないこととし、その配当等に係る所得税の源泉徴収を行わないこととするほか、これに伴う所要の措置を講ずる。
 ① 完全子法人株式等(株式等保有割合 100%)に該当する株式等に係る配当等
 ② 配当等の支払に係る基準日において、当該内国法人が直接に保有する他の内国法人の株式等(当該内国法人が名義人として保有するものに限る。以下同じ。)の発行済株式等の総数等に占める割合が3分の1超である場合における当該他の内国法人の株式等に係る配当等

※上記の改正は、令和5年 10 月1日以後に支払を受けるべき配当等について適用する。

上記は関連会社からの配当金についてはあらかじめ源泉所得税を差し引かなくてよくなるというものとなります。
差し引かれることは無くなるだけなので個人の確定申告をしてその際に支払うということになります。

上場株式等に係る配当所得等の課税の特例について、次の措置を講ずる。
 (1)内国法人から支払を受ける上場株式等の配当等で、その支払を受ける居住者等(以下「対象者」という。)及びその対象者を判定の基礎となる株主として選定した場合に同族会社に該当する法人が保有する株式等の発行済株式等の総数等に占める割合(以下「株式等保有割合」という。)が 100 分の3以上となるときにおけるその対象者が支払を受けるものを、総合課税の対象とする。
 (注)上記の改正は、令和5年 10 月1日以後に支払を受けるべき上場株式等の配当等について適用する。
 (2)上場株式等の配当等の支払をする内国法人は、その配当等の支払に係る基準日においてその株式等保有割合が 100 分の1以上となる対象者の氏名、個人番号及び株式等保有割合その他の事項を記載した報告書を、その支払の確定した日から1月以内に、当該内国法人の本店又は主たる事務所の所在地の所轄税務署長に提出しなければならないこととする。

(1)については、本来上場株式等の配当金は分離課税の選択ができるのですが、全体の3%以上の株を所有している場合は分離課税の選択はできず総合課税のみということになりますので税率20.315%より多くなる税率の方は納税額が増えることとなります。

地方税

上場株式等の配当所得等に係る課税方式
個人住民税において、特定配当等及び特定株式等譲渡所得金額に係る所得 の課税方式を所得税と一致させることとする。

上記の改正は、令和6年度分以後の個人住民税について適用するとともに、 所要の経過措置を講ずる。

配当金の所得税課税は総合課税、申告分離課税、申告不要のどれかから選ぶことになります。

例えば、所得税については総合課税を選択し配当控除を選択して、住民税は申告不要として確定申告書の第二表の「特定配当等の全部の申告不要」に印をつけることができます。
こうすることで所得税と住民税それぞれ有利な税率等を選択することができるという方法ができることになります。
それがこの改正でできなくなるというものになります。

これらの実施まではまだ期間があるため途中で変えられたり、期間が延びたりする可能性がありますので今後の動向を注視する必要があります。

京都本部 近藤


令和4年度税制改正について

昨年12月10日、自民・公明両党は令和4年度の税制改正大綱を決定しました。

法人税の賃上げ税制の拡充、消費税のインボイス制度の見直し等多くの改正が盛り込まれていますが、ここでは電子帳簿保存法と住宅ローン控除についてお話ししたいと思います。

本年1月からスタートする電子帳簿保存法では、電子取引は検索要件等の保存要件を満たしたうえで電子データとして保存することが求められていますが、要件に対応するためのシステムの構築など、準備が追い付いていないといった声を反映し、令和4年1月1日から令和5年12月31日までの間に申告所得税及び法人税に係る保存義務者が行う電子取引につき、宥恕措置が設けられました(2年間の猶予)。この宥恕措置は,「保存要件に従い保存ができなかったことにつき,やむを得ない事情があると税務署長が認めること」という要件がありますが、事前の届出は不要とされています。

住宅ローン控除は適用期限が現行の令和3年12月31日から令和7年12月31日まで延長されます。住宅の取得等をして令和4年から令和7年までの間に居住の用に供した場合、控除額の計算基礎となる住宅借入金等の年末残高の限度額(借入限度額)が、引き上げられるケースがある一方で、控除率に関しては昨今の低金利により、控除額が住宅ローンの支払利息額を上回るという「逆ざや」現象を是正するため、1%から0・7%に縮小されます。控除期間は、新築の減税期間を「原則10年間、特例で13年間」であったものが「原則13年間」に延長されます。さらに、適用対象者の所得要件を現行の3,000万円以下から2,000万円以下への引き下げ(住宅の取得等をして令和4年1月1日以後に居住の用に供した場合について適用)、住宅ローン控除に係る手続等に関しては,給与等の支払を受ける個人が年末調整の際に,令和5年1月1日以後に居住の用に供する家屋に係る住宅ローン控除の適用を受ける場合,所得税額の特別控除申告書への添付が求められていた住宅取得資金に係る借入金の年末残高証明書の添付が不要となります。居住年が令和5年以後である者が,令和6年1月1日以後に行う年末調整等について適用されます。

税制改正のみならず、経済情勢は日々変化していますが、税理士法人優和では、税制だけではなく、様々な面から皆様のサポートをさせて頂きます。

本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。

 京都本部 坂口


ふるさと納税と一時所得

秋も深まり、寒さが増すといよいよお鍋の季節ですね。
ふるさと納税の返礼品には蟹やホタテ、お肉等々お鍋に美味しい返礼品が並びます。

さて、前回のブログで、ふるさと納税の返礼品が50万円を超える場合、一時所得となり確定申告が必要との内容の記事がありました。
(ふるさと納税の返礼品の課税時期 参照)

一時所得とは、営利を目的とする継続的行為から生じた所得以外の所得で、労務や役務の対価としての性質や資産の譲渡による対価としての性質を有しない一時の所得をいいます。
(国税庁HPより)

以下で判断いただけるとわかりやすいです。
① 一時的(臨時的)な所得である
➁ 営利を目的とした継続的な行為により得た所得ではない
③ 資産の売却により得た所得ではない
④ 働いて得た所得ではない

具体的には以下のような所得になります。

  • 保険の満期返戻金や解約返戻金、一時金
  • 懸賞や福引の当選金品(物品の当選も対象です。また宝くじの当選金は非課税なので当選者の皆さん、ご安心ください^^)
  • 競馬や競輪の払戻金、パチンコやカジノで得た収入(営利を目的とした継続的な行為によるものではない場合)
  • 遺失物取得者が受ける報労金
  • 住居の立退料により受ける立退料
  • 臨時的偶発的なキャンペーンで得たポイント

 等々です。事業所得や給与所得等その他の所得に該当とならない臨時的な所得が一時所得にあたると考えていただけるとわかりやすいかと思います。

一時所得の計算  
  =総収入金額-その支出を得るために支出した金額-特別控除額(50万円)

先のブログにもありましたように、
50万円以上の返礼品となる166万円を超える寄付をおこなう方は少ないように思われますが、保険等も併せたら50万円を超えてしまうかも‥という方は少なくないのではないでしょうか。
ふるさと納税をする際にはそうした一年の他の一時所得を考慮した上でおこなうようご注意ください。

少し早いですが、
本年も大変お世話になりました。
皆さまが良いお年をお迎えになりますようお祈り申し上げます。

茨城本部 渡辺


ふるさと納税の返礼品の課税時期

 今年も年末に差し掛かり、ふるさと納税をされている方も多いのではないかと思います。

 ただし、このふるさと納税の返礼品は一時所得の対象となり、場合によっては確定申告で申告しなければなりません。

 では、どのような方が対象になるのかというと
 ・返礼品と他の一時所得の額と合計して50万円を超える場合
 ・返礼品の金額が単独で50万円を超える場合
 が考えられます。

 ふるさと納税の返礼品の相当額はおおよそ寄付金額の3割と言われているので、166万円の寄付金額を超える方は単独で50万円以上の返礼品を得たことになる恐れがあるので、注意が必要です。

 では、この返礼品の課税時期はいつの時期になるのでしょうか?
 年末に寄付をして翌年に返礼品をもらった場合一時所得の課税時期は今年なのか来年なのか迷うところです。

 この点所得税基本通達36-13では次のようにあります。

 「一時所得の総収入金額の収入すべき時期は、その支払いを受けた日によるものとする。ただし、その支払いを受けるべき金額がその日前に支払者から通知されているものについては当該通知を受けた日(以下省略)」
 とあります。

 これを当てはめると、一時所得として認識される課税時期は、ふるさと納税の自治体から返礼品の発送通知が届いた日と考えられます。
 例えば、年末にふるさと納税を行い、返礼品の発送通知が年末にあり、返礼品が翌年に届いた場合、発送通知が年末になるので今年に一時所得の計算を行います。
 また、年末にふるさと納税を行ったが、返礼品の発送通知が翌年にあり、返礼品も翌年に届いた場合には、翌年の一時所得の計算に含め確定申告することになります。

 ところで、最近ではふるさと納税の返礼で自治体のポイントをもらい、後日そのポイントを返礼品に交換するものもあります。
 この場合、ポイントをもらった時ではなく、ポイントを返礼品に交換したときに一時所得として認識されます。

茨城本部 大河原


人間ドックの費用が現物給与とされないために

 私も来月で満47歳となり、どっぷり中年の域に達したようです。この歳になると今まで大病することなく生きて来れたことに感謝するとともに今後もそうであるとは限らないし、人間ドックなども受けてみようかなあなんて思ったりもします。

 さて、この人間ドックについて福利厚生費として費用計上されている会社を見かけますが中には役員のみ人間ドックで他の従業員については健康診断という会社もあったりします。

 このような会社は健康診断と人間ドックを同じ括りで考えており役員は人間ドックで従業員は健康診断であることを同じ「診断」という括りの中での垂直的公平が保たれているという主張なのでしょう。だが、税務では人間ドックを一つの括りとして役員であろうが従業員であろうが一律に受ける権利があるという解釈が一般的なのです。

 この「人間ドックを受ける権利」が全役員及び従業員にあるという前提の中、社内規定で年齢、勤務年数といった縛りを設けることは問題ありませんし、役員は10万円、他の従業員は5万円といったドックの内容に差をつけることも旅費規程におけるグリーン車、ビジネスクラスと同じロジックなので問題ありません。ただし、あまり高価なものは課税当局お得意の「社会通念上」という切り札を盾にされる恐れがありますのでくれぐれも注意が必要だということは言うまでもありません。

埼玉本部 菅 琢嗣


社長の背広は制服なのか?

 とある会社の帳簿を拝見していたところ福利厚生費に「背広」と記載されておりました。

金額は1着10数万円。
私:「社長、背広は福利厚生費に該当しません。このままだと現物給与扱いになりますよ。」
社長:「従業員の制服は福利厚生費だろ?背広は俺(社長)の制服だ」

 一瞬なんとなく説得力のある抗弁(個人的には名言なんですが・・・)のように思われますが税務の世界はそう甘くないのです。

 制服に限らず、給与所得者が会社から何らかの経済的利益を受けた場合、給与と同様に課税されることとなるのですが、制服に関しては確かに服を会社から無料で支給されている事実だけ見ると経済的利益を受けているように思えますが、それは職務上致し方なく着ているだけのいわゆる反射的利益と呼ばれるものであり、このようなものについては非課税所得にあたります。

 では、そもそも制服の定義はというと「ある集団に属する人(学生、警察官など)が着るように定められた服装」とされており税務の考え方としても「それを着用する者がそれにより一見して特定の職員又は特定雇用主の従業員であることが判別できるものであること」とされ、その服が非課税扱いとされるためには①私服として利用できないような服②全員同じ服という要件も明示されております。

 であるとするならば「社長の制服」たる背広は、私用にも利用できるし(個人的にはプライベートで着ることはないが・・・)他の人と同じ服ではないことから、やはり税務上は現物給与扱いとならざるを得ないと解釈されます。

 もし、これを従業員の制服作業服と同様に福利厚生費としたいのであれば例えば役員全員同じ背広で胸ポケットの辺りには会社名と本人の名前でも刺繍されているくらいであれば認められると思うのですが・・・。

埼玉本部 菅 琢嗣


法人税における役員給与の取扱い及び役員の範囲

法人税においては役員給与の取扱い及び役員の範囲について問題になることが多いため、今回はこの点について検討していきたいと思います。

(1)役員給与の取扱いついて

役員給与については、①定期同額給与 ②事前確定届出給与 ③業績連動給与のいずれかに該当しなければ損金の額に算入されません。今回は、定期同額給与及び事前確定届出給与についてその内容及び要件について説明したいと思います。

①定期同額給与
定期給与でその事業年度の各支給時期における支給額が同額であるもの、その他これ準ずるものをいいます。定期給与とは、その支給額時期が1月以下の一定の期間ごとである給与をいい、毎月支給する報酬が該当します。
 ただし、期中に支給額が増減する場合であっても、定時株主総会等の決議により期首から3カ月以内に役員報酬が改定される場合や、役員の職務の内容が大幅に変更する場合や、経営状況が著しく悪化してやむを得ず減額する場合など、一定の理由に該当する場合には、定期同額給与に該当します。

➁事前確定届出給与
事前確定給与とは、その役員の職務につき所定の時期に、確定した額の金銭または確定した数の株式・新株予約権などを交付する旨の定めに基づいて支給する給与で、定期同額給与及び業績連動給与のいずれにも該当しないものをいいます。
 事前確定給与を損金の額に算入するには、原則として支給時期 支給額を記載した届出書を一定の時期までに所轄税務署長に届け出る必要があります。

(2)役員の範囲について

法人税法上役員とは次の者をいいます。

① 法人の取締役、執行役、会計参与、監査人、理事、監事及び清算人

➁ ①以外の者で次のいずれかに該当する者
  1.法人の使用人(職制上使用人としての地位のみを有する者に限る。)以外の者で、その法人の経営に従事しているもの 
  2.同族会社の使用人のうち、株式の所有割合が一定以上の者

紙面の都合上、株式の所有割合、同族会社の意義等は割愛させていただきます。

役員給与については、損金と認められるためには、様々な要件があります。また、職制上役員でなくても税務上役員とみなされる場合があり、役員とみなされた場合は、給与の支払いに制約があるだけでなく、損金として認められなくなる場合があります。

少しでも疑問・不明な点がありましたら、税理士法人優和までご連絡ください。

東京本部 佐藤芳明


電子帳簿保存法改正の概要について

 令和4年1月1日より施行される改正電子帳簿保存法は、例えば、法人税法施行規則53~59条や所得税法施行規則56~64条に定められている決算書や総勘定元帳などの保存義務の様に、各税法で原則紙での保存が義務づけられている書類(以下、国税関係帳簿書類)を電子データにより保存することを定めた法律です。

 この電子データによる保存については『国税関係帳簿書類のデータ保存』、『国税関係帳簿書類のスキャン保存』、『電子取引情報の保存制度』の3つに大別されます。

まず、多くの事業者に影響を与えうる『電子取引情報の保存制度』ですが、これは事業者が電子取引を行った場合に、その電子取引の取引情報について電子データでの保存を義務付けるものとなります。なお、電子取引とは次の取引です。①EDI取引②インターネットによる取引③電子メールにより取引情報を授受する取引④インターネット上のサイトから取引情報を授受する取引。

 例えば、請求書のやりとりを電子メールでPDFファイルとして添付して送付した場合には③の電子取引に該当するため電子データによる保存が必要となります。これまでは、電子メールにより送受信した請求書を紙に出力し保存していた事業者については紙に出力する方法は認められなくなるため混乱することが多くなると考えます。なお、紙で発行または受領した請求書については今まで通り紙での保存が可能です。あくまで、電子データによりやりとりされたものが対象となりますのでご留意ください。

 なお、保存の要件については次のイ.~ニ.のいずれかを満たす必要があります。イ.タイムスタンプが付与された電子データの授受であるもの ロ.電子取引データの授受後タイムスタンプを付与(最長2月以内に付与) ハ.訂正削除不可等のシステムを利用した電子取引データの授受及び保存 ニ.電子取引情報の訂正及び削除の防止などを定めた事務処理規定の備え付け。

 加えて、その電子取引情報を保存しているパソコンやサーバーの操作マニュアルを備え付けること(関係書類の備付け)や、保存した電子取引情報を見やすく整理しすぐ出力することができること(見読性の確保)や、保存した電子取引情報を検索することができること(検索機能の確保)の要件を満たすことも必要となります。

 次に『国税関係帳簿書類のデータ保存』は、貸借対照表、損益計算書、会計帳簿などの国税関係帳簿書類を作成の最初の記録段階から一貫して会計ソフトやパソコンで作成し電子データにより保存することを認めるものです。今までは、電子データで国税関係帳簿書類を保存する場合には税務署に届出が必要でしたが、令和4年1月1日以後は届出をせず保存することが可能となります。

 最後の『国税関係帳簿書類のスキャン保存』は、取引先が発行または受領、若しくは自社が発行または受領した契約書、請求書、領収書などの国税関係帳簿書類について、書面による保存に代えてスキャン文書による保存を認められるものとなります。

 ここでは、多くの事業者に影響を与えうる『電子取引情報の保存制度』をピックアップして記載しました。『電子取引情報の保存制度』については、上述の様に今後しなければならないと定められておりますが、『国税関係帳簿書類のデータ保存』、『国税関係帳簿書類のスキャン保存』については電子データ保存を認めるものであって今まで通り紙保存は可能です。この制度を活用し紙保存から電子データ保存をお考えの方は税理士法人優和までご相談ください。

東京本部 井上賢亮


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