優和スタッフブログ

日常と肉声

いつも通りに事務所から帰ろうとして青の地下鉄に乗った。
2駅程行くと車内アナウンス。この地下鉄は車掌がいない運転手だけのワンマン運転で、いつもは次の停車駅のみを淡々と告げる機械的なクールな女性の声がするだけだ。
ところが今日は男性の肉声が聞こえてきた。何かあったのかな!?
と思うやいなや、私が乗り換える黄緑の地下鉄で車両故障があり運転を見合わせているとのこと。
だいたい肉声が聞こえると良からぬことの告知なので覚悟はできていたが、やっぱり帰り道にずっと遠回りしなければいけないと思うと愚痴の一つでも言いたくなる。
幸い他の路線は通常通り動いていたので水色の地下鉄とバスを乗り継いで帰ることにした。地下鉄の振替輸送は聞いたことがあるけどバスは振替輸送の対象になるのかな…
お互い公共交通機関とはいえ何か不安があったが駅員に尋ねると事務的に振替乗車券を二枚渡された。頻繁には使うことのない情報だが、再びこういう状態になると役に立つだろう。
バスはいつもよりは随分混み合っているようだ。運転手は乗客から渡された何枚かの振替乗車券を握りしめながらマイクを通じなるべく車内の奥へつめるように促していた。
次の日の朝、いつも通りの黄緑の地下鉄で事務所へ出勤する。
1駅行くとクールな女性のアナウンスが鳴った。「昨日は車両故障のため、ご迷惑をおかけいたしまして大変申し訳ありませんでした」
あらかじめこのような内容が録音されていることに辟易しながら、2駅毎に流れるこなアナウンスを聞きながらいつも通りに事務所に向かった。
東京本部 小原


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